いがらし歯科医院といがらし歯科イーストクリニックは共同で毎月、院内セミナーを行っております。院内セミナーは、毎月スタッフがランダムで3〜4人調べたものを発表します。10月は21日の診療後に行われました。歯科助手さんが「歯科治療での声掛けと説明」について発表しました。

治療中の“見えない不安”を減らすため、来院から会計まで各場面で「何を、どの順で、どの言葉で」伝えるかを確認しました。CR(白い樹脂の詰め物)は、その場で虫歯を削って白い材料で埋める処置で、麻酔後は2〜3時間しびれるため頬を噛まない・熱い物に注意とお伝えします。大きな虫歯では欠けたり外れたりすることがあり、その場合はインレー(歯の一部分だけを補う“部分的な詰め物”)に移行する可能性も説明します。

インレー印象では、部分的な詰め物を作るための型取りを行い、仮封後は30分飲食を控え、ガムやキャラメル等は避けるよう案内します。取れたら捨てずにご連絡を。SET(装着)では前回の詰め物を合わせ、問題がなければ接着します。SET後も30分は飲食を控えると安心です。ブリッジは費用が大きくなりやすいため、概算を事前にお知らせします。

根管治療は、神経が細菌で炎症を起こした時に麻酔下で感染した神経を取り、数回かけて根の中を清掃・消毒します。痛み止めが必要な場合があり、心配な方は麻酔が切れる前に服用を。根充で最終薬を詰めた後はデンタル撮影を行い、コア(土台)を立てて被せ物の型取りへ進みます。メタルコアになる場合は、印象→SET→最終印象→被せ物SETと複数回の予約が必要です。

義歯は1次印象→2次印象→噛み合わせ→顎の動き確認→仮合わせ→セットの順に進み、完成までに5〜6回の来院が目安です。工程が多いぶん最初に流れを共有し、使用後も調整を行います。

抜歯の日は体調や血圧、お薬の状況を確認し、必要に応じて休薬や術前投薬の確認をしてから実施します。抜歯後はガーゼを15分ほどかみ、強いうがいは避けるようお伝えします。 説明は専門用語をできるだけ避け、要点を短く、都度「ご不明点はありませんか?」と確認することを徹底します。私たちは、処置の目的・流れ・回数・注意点を事前にわかりやすく伝え、治療中も「いま何をしているか」と「中断の合図」を必ずお知らせします。小さな不安もその場で解消できるよう、患者さん一人ひとりのペースに寄り添い、見えない不安を見える安心へ。今後も院内セミナーを通じて、声掛けと説明を磨き続けます。