いがらし歯科医院といがらし歯科イーストクリニックは共同で毎月、院内セミナーを行っております。院内セミナーは、毎月スタッフがランダムで3〜4人調べたものを発表します。11月は13日の診療後に行われました。今回は歯科医師が「歯周外科処置(フラップ手術)」について発表しました。
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今回のテーマは、歯周病の進行を抑え、歯ぐきや骨の状態を整えるための外科的な処置「フラップ手術」についてです。
この手術は、歯周ポケットが4mm以上ある場合や、歯を支える骨が垂直的に減っている場合などに行われます。通常のクリーニングでは届かない深い部分の汚れを取り除き、清潔な環境に整えることを目的としています。
手術では、まず歯ぐきを丁寧に開き、歯の根や骨の状態を直接確認します。
骨の形が不自然な場合や感染している部分がある場合は、専用の器具(ラウンドバーやピエゾチップなど)を用いて細かく調整します。こうした精密な操作によって、歯ぐきが再びきれいに付着しやすい環境を整えるのです。
発表では、50歳男性の症例を通して、実際の流れや注意点が紹介されました。喫煙の習慣や骨の厚みなど、お口の状態によって術後の経過は異なります。手術後は骨の一部が露出したり、歯ぐきが下がって見えることもありますが、清潔な環境を保つことで徐々に落ち着いていきます。
また、術後には抗生物質の服用や、強いうがいを控えるなどのケアが大切です。患者さんご自身がしっかりとしたホームケアを行うことで、良好な治癒を促すことができます。
このような外科的治療は「怖い」「痛そう」といった印象を持たれる方も多いかもしれませんが、現在は機器や技術の進歩により、できるだけ負担を少なく行うことができます。 当院では、術前から術後までしっかりと説明を行い、安心して治療を受けていただけるよう努めています。今後もスタッフ全員が知識を共有し、患者さんに寄り添った診療を行ってまいります。




