歯周病は、国民病です。

ムシ歯は歯がむしばまれる病気ですが、歯周病は、歯を支えている歯肉・歯槽骨(歯を支えている骨)などの歯周組織が傷害される病気です。

歯と歯肉の境目にみがき残した歯垢(プラーク)が主な原因となり、歯周組織に炎症が起こる細菌感染症です。

進行すると、やがて歯が抜けてしまうこともあります。

歯周病は、初期の段階では自覚症状があまりなく、自分でチェックするのも難しいため、自分が歯周病であると気づかない人も多くいます。

知らず知らずのうちに罹患して、進行していくところが、歯周病の怖いところです。

日本人が歯を失う原因としては、歯周病とムシ歯が二大原因となっていますが、40代後半からはムシ歯より歯周病のほうが割合が高くなってきます。

歯周病を治療するには、継続することが大切です。

では、歯周病の治療の流れをご説明します。

① 検査
歯周ポケットの深さを計測し、レントゲンにより歯と顎の骨の状態を確認します。お口の中の写真を撮影します。

② 治療の開始
歯周病治療では、以下の内容が基本の処置です。

・歯磨き指導
毎日の習慣である歯磨きは、自己流になりがちです。歯医者や歯科衛生士から、効率的で効果的な歯ブラシの方法や、デンタルフロス、歯間ブラシの使用方法についてお伝えします。

・PMTC
専用の機械を使用し、歯ブラシでは除去できない箇所のプラークを除去します。歯面を滑沢にすることで、再度プラークが付着しにくい環境に導きます。

・歯石除去
歯面に固着した歯石は、歯ブラシでは除去することができません。超音波など専用の機械により除去します。

これらの基本の処置を繰り返すことで、症状の改善を図ります。
改善が難しい場合には、歯肉の下に付着した縁下歯石の除去や、歯肉を切って歯石の除去を行う歯周外科治療が行われます。

歯周病の治療には、患者様ご自身の毎日のブラッシングによるセルフケアと、歯科医師や歯科衛生士による歯面清掃や歯石除去、歯ブラシ指導といったプロフェッショナルケアの積み重ねが必要です。

セルフケアがおろそかになると、プラークが蓄積し、お口の中の環境が不良になり歯周病の悪化につながります。

適切なセルフケアを行うためには、定期的にプロフェッショナルケアを受けて、患者様の歯周病治療に対するモチベーションの維持が重要です。

いがらし歯科医院には、日本歯周病学会認定歯科衛生士が在籍しております。

歯周病治療で、ご不安やお悩みなどがございましたら、お気軽にご相談ください。