いがらし歯科医院といがらし歯科イーストクリニックは共同で毎月、院内セミナーを行っております。院内セミナーは、毎月スタッフがランダムで3〜4人調べたものを発表します。8月は21日の診療後に行われました。
歯科助手さんが「インプラント治療」について発表しました。
インプラントとは、歯を失った部分のあごの骨に人工の歯根(チタン製のネジのようなもの)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。入れ歯やブリッジと違い、しっかりと噛むことができ、見た目も自然に仕上がるため、近年多くの患者さまからご相談いただいています。
治療の大まかな流れは次のようになります。まず、虫歯や歯周病で残すことが難しい歯を抜歯します。その後、骨が痩せないように「ソケットプリザベーション」という処置を行い、将来インプラントを安定させる土台を整えます。次に、CT撮影や型取りを行い、手術のための精密なシミュレーションを行います。専用のガイドを使って、より安全で正確にインプラントを埋め込む準備をします。
実際の手術は局所麻酔で行いますが、ご希望の方には静脈内鎮静法という「うとうと眠ったような状態」で受けられる方法もあり、不安を軽減することができます。インプラントを骨に埋め込んだ後は、あごの骨としっかり結合するまで数か月の治癒期間を置きます(上あごで約6か月、下あごで約3か月が目安です)。その間は、必要に応じて仮歯を使い、普段の生活に支障が出ないよう配慮します。
治癒が安定したら、上部構造(人工の歯)を装着します。かみ合わせや色調を細かく調整し、患者さまのお口に合った自然な歯が完成します。さらに、かみ合わせの負担を和らげるために「スプリント」という装置を使うこともあり、長期的にインプラントを守る役割を果たします。
インプラント治療にはいくつかのステップがありますが、それぞれに大切な意味があります。治療の成功には、歯科医師や歯科技工士、歯科衛生士、歯科助手など多くのスタッフが関わり、準備からアフターケアまでチームで取り組んでいます。また、治療前にはしっかりとお見積もりや費用のご説明を行い、ご納得いただいた上で治療を進めます。追加の処置が必要な場合もありますので、その際には必ずご説明いたします。
今回の院内セミナーを通じ、改めて「患者さまに安心して治療を受けていただくためには、正確な技術だけでなく、わかりやすい説明と丁寧なサポートが欠かせない」ということをスタッフ全員で再確認しました。これからもチーム一丸となって学びを重ね、より質の高いインプラント治療を提供できるよう努めてまいります。